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ポリエステルとは
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- 2019/10/22
ポリエステルとは
ポリエステル生地とは主に洋服に使用される科学繊維の事を指します。
身近な素材でシワになりにくく丈夫な生地です。
洗濯後もノンアイロンで着用でき、水によって縮んだりしないと言った特徴があります。
主な弱点としては静電気が起き易い(柔軟剤などで緩和可能)吸水性が無い事です(言い換えれば吸水性が無いために乾き易く速乾性がある)。
シワになりにくい素材ですが、プリーツなどがしっかりとかかり易く学生服のスカートなどに使用される事も。
その他にも普段着はもちろん、フォーマルウェアやウェディングのドレスなど多くの洋服生地として使用されています。
ポリエステル素材が開発されたのは1940年頃。
イギリスで当初は天然繊維である羊毛(ウール)の代用品として開発されました。
日本では1950年代のイギリスから技術支援を受け工業化が進みます。主に科学繊維を扱う企業の東レと帝人が競い合い開発を進めていきました。
ポリエステルは別名テトロンとよばれ、東レと帝人によるポリエステルの商標の事を指します。
(帝人のテ、東レのレ、それまで主流だった科学繊維のナイロンからのロンを組み合わせてテトロン)
現在でも多くのポリエステル素材の名称として使用されています。
ポリエステルの生産は非常に低コストで市場は瞬く間に広がりました。当初は染色しにくいなどの課題がありましたが、技術の改良により問題が解決するとそれまで主流だったナイロンなどに変わり広く製品に使用されるようになりました。
どんどん技術は進歩し、より天然繊維に近づきシルクの代用品として東レが開発したシルックと言うポリエステル素材が日本の羽二重に使用されその評判から和装から洋装にまで広く使用される様になりました。
その後台湾や韓国、中国などの国の大規模なポリエステル産業への進出が進み、日本の企業はこれまでのポリエステル素材では太刀打ちできなくなり機能性をもたせたポリエステル素材の開発に着手するようになりました。
シルックをさらに絹の様に見せるために開発を続けたシルックロイヤル、ウールの梳毛のように見せたカシミーナ、ピーチスキンの様な薄起毛のジーナやドライタッチやリネンライクのポリエステル素材が開発されました。
上記の新合繊と呼ばれるポリエステル素材は海外のブランドの目にとまり採用され広く世界中で使用される様になりました。
世界中の主なポリエステルの新素材は日本の企業の並々ならぬ努力と技術によって誕生し、広く世界中のアパレルで使用されています。