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ウールが出来上がるまで
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- 2019/07/30
ウールが出来上がるまで
毎年冬になると、たくさんの商品が出てくるウール素材。
そんなウールはヒツジの毛という事は皆さんご存知だと思います。
人とヒツジの歴史はとっても古く、約1万年前の新石器時代にアジアで家畜として飼われていたのが始まりと言われています。
その頃は、ヒツジの毛皮をそのまま敷物にしたり、防寒用として利用されていたのですが、時代を経て、衣服用として利用されるようになりました。
ウールとは一般的にメリノ種のヒツジの毛の事を指し、オーストラリア・ニュージーランド・フランス・メリノがあります。
また、毛には羊毛(ウール)のほかに獣毛(ヘアー)があります。
獣毛(ヘアー)とはカシミヤ・アンゴラ・モヘア・アルパカなどが属します。
独特の肌触りや光沢があるのが特徴です。
ヒツジは生後1~2年経つと、毎年春ごろには毛刈りが行われます。
一頭のヒツジからは約4.5キログラムの羊毛が取れます。
この原毛の事をフリースと言います。
フリースと聞くと、ポリエステルの衣服を思い浮かべてしまいますが、
元は羊毛の事を指していたのですね。
刈り取られた羊毛は、他の繊維と異なり、ヒツジの育つ環境や種類の違いで、太さ長さ、不純物の混入などに違いがあります。
この刈り取られた羊毛は、熟練した人の目で選別されていきます。
選別されたウールは、石鹸とソーダで洗われ、ウールに含まれる脂・土・砂を取り除きます。
洗い終わったウールは約18%の水分を残して乾燥されます。
大小のふっくらした固まりになっている洗いあげた羊毛に、絡まないように油をかけて、表面に針を植えた大小のローラーを組み合わせた機械に通していきます。
そして、繊維を1本1本ほぐし、薄い毛の膜を作り、これを束ねてロープ状にしていきます。
・選別
・羊毛を洗う
・羊毛をほぐす
・羊毛を揃える
・糸紡ぎの準備
・糸を紡ぐ
・撚りをかける
このようにたくさんの工程を経て、ウールから毛糸が作られていきます。
ここ数年、ウールの量が減り、以前よりもさらに高級な素材になってきました。
こんなに手間暇かけて毛糸になり、衣服や雑貨になると考えると、愛着が湧いてきます。